- そろ
- I
そろ【候】〔「そうろう(候)」の転〕多く補助動詞として用いられ, 話し手の表現に丁寧の意を添える。 です。 ます。
「さしあたる父母の御わかれ, いかでかをしからで〈そろ〉べき/曾我 1」「世上がゆかしくは御成り〈そろは〉んずらん/中華若木詩抄」
〔活用は「そろは(そろ)・そろ・そろ・そろ・そろへ・そろへ」〕~べく候(ソロ)(1)「そうろう(候)」に同じ。 女性の手紙文に用いられる。「もしもの折は必々さもしい者の手にかからず, 清い御最期~/浄瑠璃・寿の門松」
(2)〔手紙にいいかげんに書きなぐっても, 読む人が適当に判断するところから〕物事をなりゆきに任せて, いいかげんにすること。 おざなり。II「どうなりとも~にやらしやんせ/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」
そろ【粗魯】あらあらしく愚かである・こと(さま)。 愚鈍。III「~賤劣鄙猥(ヒワイ)なるものとを巧にまじへて/小説神髄(逍遥)」
そろ【粗鹵・疎鹵・麁鹵】〔「鹵」は荒れ地。 また「魯」に通じて, おろかの意〕そまつで役に立たない・こと(さま)。「其議論の~にして誤謬の多きは/文明論之概略(諭吉)」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.